医学研究科 Medical Research

2.総合臨床医学群 (1)救急医学及びプライマリー・ケアー医学系

教授:足立 健(講座等名:内科学)

研究活動等

総合内科学は、内科系各専門分野の知識を総合的に応用し、内科系患者の総合的な病態解明、プライマリー・ケアー、ファミリーフィジシャンとしての能力等の養成、予防医学の実践等を行う。現在は、一般内科領域を中心に感染症、内科系救急等を含めて、その病態の把握・解明、社会学的、臨床疫学的、遺伝学的見地からもその病態の発生、成因を検討し、予防、治療をプライマリー・ケアーの立場で行う。

教授:熊谷 裕生(講座等名:内科学)

研究活動等

総合内科学の中の腎臓病、高血圧の臨床を扱う。①急性腎傷害は出血、ショック、術後などに起こる重症の病態であり、この疾患のあたらしい病態生理、発症を早く捉えるためのバイオマーカーの検討、管理法、血液透析、血液透析濾過などの治療について学ぶ。②慢性腎臓病(糖尿病性腎症をふくむ)は腎臓だけの疾患と捉えるのではなく、脳、心、血管イベントのリスクファクターであると考えていただきたい。腎機能障害の進展をいかに抑えるか、その治療法を、病態生理を考えながら探っていく。③腎血管性高血圧および副腎疾患である、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫などの二次性高血圧の診断法および管理法も学ぶ。

教授:穂苅 量太(講座等名:内科学)

研究活動等

総合内科学は、従来細分化されてきた内科系各専門分野の成果・知識を総合的に統括し、内科系疾患の患者を全体として把握するものであり、プライマリー・ケアー、総合臨床医としての能力を養成し、さらに、疾病の予防を図ることを目的としている。本講座では、内科各疾患について、総合臨床医としての立場からの診療に加えて、総合的な立場から消化器疾患の早期発見、治療、予防、健康管理について研究する。

教授:川名 明彦(講座等名:内科学)

研究活動等

総合内科学は、臓器別に細分化され深化してきた内科学を、再び統合し患者を全体として把握しようとするものである。特に感染症や呼吸器疾患の臨床像は多彩で、総合内科学的視点が不可欠である。また、感染症・呼吸器内科のプライマリー・ケアーにおいては、常に全身を見るという視点が必要である。本講座では、総合臨床医としての立場で感染症・呼吸器疾患の病態解明、予防、早期発見ならびに治療について実践的な立場で研究する。

教授:木村 文彦(講座等名:内科学)

研究活動等

総合内科学は、健康管理、疾患の予防、治療に関して、人間を個人のみならず社会的側面を含む全体像として把握し、従来専門細分化されてきた医学の成果を統合し、適用発展を図る。現在、内科疾患について総合診療を行い、初期治療の効率化、専門家とのチームによる診療の充実向上を図るとともに、疾患構造の解析を行い、健康管理、疾患の予防、早期発見、治療体系の確立について研究する。

教授:池脇 克則(講座等名:内科学)

研究活動等

総合内科学は、臓器別に細分化、専門化された各内科領域を横断的に結合し、全人的、包括的な医療を行おうとするものである。プライマリーケアには疾患の治療ばかりでなく予防にも重点を置く必要があり、これはまさに防衛医大の担うべき任務とも合致する。こうした観点から、内科疾患の包括的医療の実践のために、高齢者疾患の病態解明を進めるとともに予防、早期発見、治療、さらに他科との連携の図り方について研究する。

教授:田中 祐司(講座等名:総合臨床部)

研究活動等

総合内科学は、人間を社会的、心理的背景を含め全人的に捉え、疾患の診療のみならず、健康の維持・増進から、疾患の予防、社会的復帰に至る継続的医療の実践を一般目標とする。
初期診療の効率化、専門診療部門との連携による診療の充実向上の方策を検討するとともに、疾患構造とそれらの健康上の危険因子を解析し、健康の増進・維持、疾患の予防・早期発見、有効な治療体系の確立について研究する。

教授:上野 秀樹(講座等名:外科学)

研究活動等

一般的な外科的疾患の初期診療と、病態・病因に沿った治療法に関する知識や技能を習練するとともに、臨床的並びに実験的研究を行って外科的疾患の病態をより深く理解し、プライマリー・ケアーにおける新たな診断法、治療法開発に有益な知見を得ることを目的とする。食道、胃、小・大腸、急性腹症を対象とし、症候論、病態生理学、画像診断学、治療学等の面から外科系・プライマリー・ケアーを幅広く研究する。

教授:山本 順司(講座等名:外科学)

研究活動等

外科学一般について、その病因、病態生理を理解し、迅速的確な診断を行い、治療法を修練、習得することなど、プライマリー・ケアーにおける診療過程をまず理解する。同時に、基礎的、臨床的観点からの研究を行い、外科系プライマリー・ケアーにおける新しい方法(論)を開発したり、有益な知見を得たりすることを目標とする。乳腺、肝胆膵脾の疾患、小児外科を対象とし、症候論、病態生理学、画像診断学、治療学(外科的治療戦略、治療技術の詳細)の面から外科系プライマリー・ケアーを幅広く、より深く研究する。

教授:田口 眞一(講座等名:外科学)

研究活動等

一般的な外科的疾患の初期診断と治療に関する知識や技能を修得し、それに役立つ臨床並びに実験的研究を行う。研究は、心臓血管、呼吸器、胸部一般等の障害を対象とし、その早期診断、外科的初期治療の向上を図る。また、重症状態における呼吸、循環を中心とした病態生理の迅速かつ適確な把握を目的とする。

教授:池内 尚司(講座等名:救急部)

研究活動等

緊急に処置を必要とする重篤な患者の病態生理を解明するとともに、診断、治療法を研究する。特に、心肺停止、ショック、外傷、中毒(一酸化炭素、農薬、睡眠剤等)、特殊感染症(ガス壊疽、破傷風等)、熱傷などの臨床的研究を中心とし、基礎的研究をも併せ行う。

教授:田中 良弘(講座等名:救急部)

研究活動等

緊急に処置を必要とする重篤疾患患者の病態生理を解明するとともに、その診断・治療法を研究する。特に、心肺停止、ショック、多発外傷、中毒(一酸化炭素、農薬、薬物、毒物等)、熱傷、重症臓器不全(ALI/ARDS等)の臨床研究を中心に行い、併せて基礎的研究を行う。

教授:森 健太郎(講座等名:脳神経外科学)

研究活動等

中枢神経系の救急医学は、急性の意識障害をきたす第3次救急医療の対象となる脳血管障害、頭部外傷などの重症疾患の初期診断及び治療を扱う分野であり、救命救急医療及び災害医療の習得には不可欠である。本講座では、これら重症脳神経障害患者の急性期における病態生理の解明、新しい治療法開発のための実験研究を行う。又、くも膜下出血に伴う脳血管レン縮の治療法の開発を実験的及び臨床的に研究する。一方、頭蓋底外科手術の開発に必要な解剖学的研究を行う。

教授:齋藤 大蔵(講座等名:防衛医学研究センター 外傷研究部門)

研究活動等

災害・救急領域において患者の生命を脅かす重症外傷を対象に、その病態の基本となる生体侵襲学について研究するとともに、患者救命のための画期的な治療法等の開発を目指す。すなわち、多発外傷や重症熱傷等について、臓器・組織傷害から分子生物学レベルに至るまで、最新の科学的手法によってその病態を解明し、新たな治療法・診断法の研究を行う。また、これらの学術的研究の履修によって、研究者として必要な知識、技術、および論理的思考力を涵養することが重要と考える

教授:清澤 智晴(講座等名:形成外科)

研究活動等

外傷性組織欠損に対する再建外科学、特にマイクロサージャリーを応用した組織修復を研究する。広範な顔面、頚部、体幹、会陰部、四肢で形態および機能的に新しい再建方法を検討する。皮弁研究では、詳細な組織血流理論に基づいて新しい遊離組織移植の開発を検討する。その他、神経、筋の複合的運動機能の再建、脂肪組織由来幹細胞と多血小板血漿を応用した再生医学、動物実験と臨床研究に基づく先進的治療法を研究する。

教授:足立 健(講座等名:内科学)

研究活動等

集団を対象とした医学統計学を基礎とし、疫学に基づく健康管理が集団臨床医学である。健康に関する医学情報の検診等による収集が健康管理の基本である。現在、次の能力を身につけさせている。(1)循環器集団検診、(2)通常の体力・健康診断疾病歴・家族歴・生活歴等の健康管理情報を自衛隊の部隊・基地・地区病院にわたって情報処理するとともに、その経年蓄積の成績とその意義に関する解明。

教授:穂苅 量太(講座等名:内科学)

研究活動等

健康管理の基本は、集団検診による迅速、正確かつ大量の情報収集であり、得られた情報の詳細な分析である。胃集検の能率的方法を修得させ、よりよく実施する為の多方面よりの検討を実施する。集検が疾病管理に役立つ他の消化器疾患、例えば大腸や肝疾患さらには胆道・膵疾患の集検についても効果的な実施法の検討を行う。また腎疾患についても検討を行い、得られたデータをもとに情報処理を進め新しい展開を考える。

教授:川名 明彦(講座等名:内科学)

研究活動等

感染症の診療においては、個々の患者を対象とする以外に集団を対象とする視点が不可欠である。
(1)医療施設の患者全体を対象とした院内感染サーベイランスとその結果に基づく感染制御、(2)集団感染事例の疫学調査とその制圧、(3)特定の集団に対するワクチン接種とその有効性の検証、などはその例である。本講座では、集団臨床医学の観点から感染症を捉え、その予防、対策について実践的立場で研究する。

教授:木村 文彦(講座等名:内科学)

研究活動等

大量の data を長期に保有し、疾病解析に用いる方法は新しい臨床分野であり、地域的医療及び医学全般に応用され得る。現在、通常の体力、健康診断、疾病歴、家族歴、生活歴等の項目にわたる健康管理情報及び呼吸器集団検診情報を各自衛隊の部隊・基地・地区病院にわたって情報処理する研究を行っている。これを先ず確立し、長年月にわたって蓄積し、臨床疫学等にも役立たせる。

教授:池脇 克則(講座等名:内科学)

研究活動等

急速に進む高齢化社会においては、治療とともに予防の重要性が認識されつつある。集団を対象として、血管疾患の危険因子(生活習慣病)、癌のスクリーニング検査などから得られた大量のデータを、臨床疫学的手法を用いた解析法を習得させ、健康維持や疾患の早期発見に結びつけられる研究を実践する。さらに、循環器疾患や高齢者疾患と遺伝的素因との関係についても新たな研究を展開して予防医学への貢献を図る。

教授:田中 祐司(講座等名:総合臨床部)

研究活動等

集団の健康増進・維持、疾患予防を一般目標とする。大規模集団である自衛隊員の大量の健康管理情報について、部隊等を単位に、通常の集団検診とともに、生活歴、体格の推移、疾患歴、生活習慣、職域特性等を体系的に収集し、それらを臨床疫学的手法により、健康の増進・維持、疾患予防上の危険因子について解析し、生活習慣の改善、職域環境の整備等の方策及び将来の疾患構造に対する有効な健康管理体系の確立について研究する。

教授:松熊 晋(講座等名:臨床検査医学(兼)検査部)

研究活動等

検査部は、臨床病理学を構成する臨床検査医学と外科病理学の発展を目的として研究を行っている。現在、臨床検査医学領域では、種々の検査機器を用いて疾患の病態指標、あるいは、治療指針に直結するバイオマーカーの開発研究を、外科病理学領域では、人体試料を対象とし、種々の形態学的技術を用いた組織病理学的研究を行っている。

教授:池田 健彦(講座等名:麻酔学)

研究活動等

当学の研究テーマは臨床と基礎で以下の分野である。

[臨床]
(1)中枢神経、呼吸、循環、麻酔薬濃度の麻酔中監視装置
(2)麻酔と自律神経
(3)ペインクリニック等

[基礎]
(1)神経障害性疼痛などの痛みのメカニズム
(2)吸入麻酔薬、静脈麻酔薬の中枢神経障害
(3)麻酔薬の薬理学的プレコンディショニング
(4)麻酔と免疫
(5)揮発性吸入麻酔薬の静脈麻酔への応用等

教授:野々山 恵章(講座等名:小児科学)

研究活動等

小児科学は心身共に健全な青少年の育成を目的とし、胎児・新生児を含め、全年齢層の「形態的・機能的変化、その相互の関連性に関する研究」が不可欠である。本講座では、小児の(1)生理代謝機能とその異常、(2)心身相関の年齢的変化とその異常、(3)血液腫瘍性疾患の診断と治療、(4)消化器病の診断と治療、(5)小児疾患の画像診断、(6)思春期の生理学的、社会医学的特性、(7)川崎病の病因、病態生理の解明等を主な研究テーマとしている。

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