医学科Medicine

眼科学

沿革

本校眼科学講座は、昭和52年4月に樋渡 正五 先生が初代教授に着任し開設された。昭和57年3月31日に樋渡 教授は定年退官し、同年8月2日に沖坂 重邦 助教授が第2代教授に就任した。平成16年3月31日に沖坂 教授は定年退官し、同年4月1日に本校出身(6期)である西川 真平 講師が第3代教授に就任した。平成22年4月1日より、第4代教授(写真)として東京医科大学 竹内 大 准教授(専門分野:眼免疫学、ぶどう膜炎)が着任し、今日に至っている。

医局員紹介

特色・方針・目標

学生教育

系統および臨床講義では、教室スタッフによる眼科学全般の講義の他に現役の自衛隊医官を含む本校の卒業生を講師として招聘し、将来の自衛隊医官として必要とされる眼科医としての任務等の幅広い実務的教育も行っている。臨床実習では病棟回診および外来診察における陪席、手術助手等を体験させ、将来の医師としてのキャリア像の形成を育むとともに眼科の特色である顕微鏡下手術を理解させるため、豚眼を用いた白内障手術をすべての医学科学生に実習体験させている。

卒後教育

眼科を志望する研修医は卒後2年時に約3ヶ月間の初期研修を行う。研修医は初歩的な眼科診察手技の習得、入院患者の病棟管理および助手として顕微鏡下手術を経験する。また、上級医の指導の下で白内障手術などの手術を実施する。さらに研究テーマが与えられ、学会発表および論文投稿を行う。眼科専攻医は卒後5年目以降に2~3年間の眼科専門研修を行う。眼科専攻医として外来診療および病棟診療を主治医として担当し、数多くの眼科一般疾患および重症な手術症例を経験する。また、短期間の部外研修(埼玉医科大学総合医療センター等)により本学病院では余り経験できない眼科特殊疾患およびCommon diseaseの経験を積む。また、当教室で眼科専門研修をしたすべての眼科専攻医が眼科専門医を取得できるように必要とされる学会発表、論文投稿を教室として指導する。 学位(博士)取得を目標とする医師は卒後8年目以降に本学の医学研究科に入学し、4年間の基礎研究を行う。研究科在学中は各自の研究テーマを尊重しながら研究の発案・課題設定・研究計画・結果分析・データー解析等の基本的な研究手技および思考手順について教育し、将来の良き医学研究指導者となりうる研究姿勢を身につけさせる。学内においては他講座(解剖学講座、防衛医学研究センター)と共同研究を行い、眼科学領域にとらわれない幅広いテーマでの研究を行っている。また、研究科在学中における海外留学も積極的に推奨しており、近年ではCincinnati Children's Hospital Medical Center(米国)、Queen's University Belfast(英国)などへ研究科学生が留学している。

研究

当教室では主にlow grade inflammation 関連疾患(糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、ぶどう膜炎等)や酸化ストレス疾患(光照射下・低酸素環境等)を研究テーマとして取り組んでいる。2018年度 (2018.4.1~2019.3.31)における当教室の業績を以下に掲載する。

欧文原著:21本
和文原著:1本
和文著書:7本
国際学会シンポジウム・セミナー:2発表
国際学会一般講演:9発表
国内学会シンポジウム・セミナー:4発表
国内学会一般講演:26発表
国内特別講演:8発表
国内教育講演:3発表
学術奨励賞:髙山 圭;フォーサム2018東京 学術奨励賞,
      佐藤 智人;平成31年松林基金研究助成, 平成31年防衛医学振興会優秀研究

トピックス

ヘッヅアップサージェリーおよび術中OCTシステムの導入(竹内 大)
平成30年4月より、新たな眼科手術用顕微鏡の購入とともに、鏡筒を覗かずに顕微鏡画像を3Dモニターに映し出して手術を行うヘッヅアップサージェリー、「NGENUITY(R) 3D ビジュアルシステム」(以下、NGENUITY)、および術中OCT装置、EnFocus Ultra-HD OCTを併せて導入しました.ヘッヅアップサージェリーシステムでは術者の頚椎への負担が少なくより自由な体勢での手術が可能である他、本来の顕微鏡画像よりも鮮明で解像度が高い術野で手術操作を行うことができ、光量も半減できるため網膜への光毒性も少ないという特性があります. NGENUITYでは3D ビデオHDRカメラで撮影した映像をデジタルフィルター機能によりカラーコントラストを調整し、手術ごとに映像をカスタマイズしているため、より鮮明で奥行きのある画像が得られ、私はすべての手術(硝子体手術、白内障手術、緑内障手術、網膜復位術など)をヘッヅアップサージェリーで行い、大学で鏡筒を覗くことはなくなりました.また、従来の顕微鏡の側視鏡による助手の術野、モニターの映像は2Dでありますが、NGENUITYでは3D4Kの術者の術野を大型モニター通して助手、周囲の研修医、臨床実習の学生と共有することができるため、眼科手術教育にもたいへん有用です.EnFocus Ultra-HD OCT は、顕微鏡下で術中にOCT撮影をするためのシステムであり、≦4μm の軸方向分解能と、高密度 OCT スキャン (ボリュームあたり最大100万Aスキャン)の超高解像度リアルタイム画像スキャンが可能です.NGENUITYでは、顕微鏡画像とOCT画像を同時に3D4Kモニターに映し出すことができ、術前にOCT撮影ができず黄斑浮腫の有無を詳細に確認できない硝子体出血を伴う増殖糖尿病網膜症の症例に対する内境界膜剥離の適否、黄斑上膜、内境界膜剥離前後の黄斑形態の評価、網膜剥離に対する硝子体手術の下液の確認に有用であり、術者が自らOCTの撮影部位、解像度、コントラストを調整することができます.本システムのデメリットとしては、新たな手術姿勢、モニターでの手術に慣熟するためのトレーニングが必要なこと、HDRカメラによる光量自動調節機能により照明付きレーザーが使えないこと、1つのフットスイッチで顕微鏡、広角眼底観察システム、OCTの画像調整が可能である反面、煩雑であることが挙げられますが、メリットはこの様なデメリットに十分に優っており、まずは医局内での普及に努めていきたいと思います.

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