医学科 Medicine

内科学(消化器)

内科学(消化器) 職員

昭和50年に内科学第二講座が開設され、高橋淳教授が講座を担当した。昭和61年より丹羽寛文教授、平成7年より日野邦彦教授、平成10年より三浦総一郎教授が担当した。三浦教授は消化器病のみならず腎臓病も含めた全般を監督したが、平成18年より内科学教室再編に伴い消化器疾患を扱う内科学講座(消化器)になった。平成24年に三浦総一郎教授が学校長に着任し同年は兼任したが平成25年より穂苅量太教授が着任した。令和5年現在は高本俊介臨床教育教授(光学医療診療部兼任)、冨田准教授、東山講師、成松講師(光学医療診療部兼任)、栗原助教、岡田助教の体制である。

穂苅量太教授の専門分野は消化器病学であるが、内科全般にわたる基礎的知識を習得させることを重視し、内科医として将来幅広く諸疾患に対応できることを目的として学生教育を行っている。さらに、単なる知識を偏重する教育ではなく、将来にわたって蓄積された知識や技能を最大限に活用する術を伝授することを重視している。応用力を作る為のチーム医療や、コミュニケーション、社会制度などは座学での修得は困難なため、BSLで実践的な医療に参加させて教育している。自衛隊医官のあるべき態度として、プロフェッショナリズム精神が備わるように向き合っている。

消化管領域の研究は、主に微小循環や消化器免疫の観点から炎症や腫瘍に対しアプローチする研究を行っている。これは先代の三浦教授からの伝統を引き継いだもので、とくに炎症性細胞の腸粘膜へのマイグレーションからみた病態解明は他大学の追随を許さない当研究室の得意とする分野であり、多くの業績を外国雑誌に論文掲載している。これを礎に、炎症性腸疾患の病態解明に臨床的アプローチからも深く携わっている。また臨床医の研究のあり方として、いち早く臨床応用させるべく既存の治療薬を利用したdrugreprofiling研究や、予防医療にも発展できる免疫栄養療法の開発に力を注いでいる。また、ストレスの多い自衛官特有の環境に付随して重要度の高い、機能性腸疾患の病態解明に取り組んでいる。生命の危険こそない疾患であるが、人的戦闘力の喪失は計り知れず自衛隊衛生で最重要項目の1つであると考えられる。近年、メタボリック症候群を代表とする生活習慣病が問題となっているが消化器疾患にも非アルコール性脂肪性肝疾患をはじめ該当疾患が多い。これらについてとくに栄養素の門戸として消化吸収・代謝の面から解明に取り組んでいる。近年腸内細菌の存在が消化管免疫のみならず、消化吸収、消化管運動、そして全身疾患の一因になることがわかり、代謝性疾患との関連も研究に取り組んでいる。また、悪性腫瘍については未だ難治性の膵臓癌などを対象に、免疫療法の開発に取り組んでいる。

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