防衛医学研究センターNational Defense Medical College  Research Institute

行動科学研究部門

研究部門の構成

Division of Behavioral Science

  • 教授  清水 邦夫 (Kunio Shimizu, M.D., Ph.D.)
  • 准教授 長峯 正典 (Masanori Nagamine, M.D., Ph.D.)

当部門の研究概要

防衛省は本来の国防任務に加え、災害をはじめとする様々な事態対応や、国際平和協力活動を担っている。これらの任務では特殊なストレス状況が生じるが、当部門ではこれらの環境で生じる生体反応を心理学的・行動薬理学的に検討し、ストレス障害の予防や治療に寄与する研究を行なうことを目的として、以下の2課題に取り組んでいる。

概要

災害派遣や国連平和維持活動(PKO)など、人道支援活動に従事する者は多くのストレスを被ることが指摘されている。二次災害の危険といった生命の危機に曝される中、人命救助という重大な責務を担い、過重労働を課せられる場面も少なくない。また、多くの遺体を目の当たりにするにするといった直接的な心的外傷体験だけでなく、困窮した人々と接することで間接的に被る二次的トラウマ(共感疲労)も指摘されている。これらのストレスから自衛隊員のメンタルヘルスを守るため、当部門が計画・実施する疫学研究に加え、健康管理の一環として省内で実施される各種のメンタルヘルス調査の分析も行っている。また、これらの研究によって得られる知見を組織に還元するため、省内で実施される各種メンタルヘルス教育や、隊員の派遣現場に赴いて行うメンタルヘルス支援活動にも積極的に取り組んでいる。

概要

PTSDは単なる心因的な一過性の反応ではなく、生物学的異常が脳内に生じて、症状が持続すると考えられる。ラットに一定の条件下で電撃フットショックを与えて行動観察実験を行ない、当該ラット脳内ストレス関連物質や神経伝達系の変化も調べている。逃避不能電撃ストレスを受けたラットは2週間後、比較的平穏な場では自発活動量が減少する一方で、よりストレスの強い場では逆に自発活動量が増加し、外的刺激への反応性も亢進することが確認されている。この相反する2方向性の行動変化はPTSD症状と類似するため、当該ラットはPTSDの動物モデルとなる可能性がある。このPTSDモデルラットに各種の向精神薬投与や電気けいれん処置、高頻度経頭蓋的磁気刺激処置等をすることで、当該ラットPTSDモデルとしての妥当性を検証していくと同時に、PTSDの治療や予防に結びつく知見を得ていく。

報告書

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