診療科・部門Department

脳神経外科

  • 診療部長森 健太郎
  • 診療副部長和田 孝次郎
  • 常勤医師長田 秀夫
  • 常勤医師大谷 直樹
  • 常勤医師富山 新太
  • 常勤医師戸村 哲
  • 非常勤医師瀧口 博司

脳血管障害

脳血管障害は、脳の血管の異常が原因となって発症する疾患で、くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞などの脳卒中疾患が含まれます。当科では、地域の脳卒中拠点病院として、24時間体制で治療にあたっています。


未破裂脳動脈瘤:キーホールサージャリー
最近、MRI等の機器の発達により破裂してくも膜下出血を来す前に未破裂の脳動脈瘤が発見されることが多くなりました。動脈瘤が見つかった患者さんは不安になります。当院では治療が必要か否かをご説明いたします。治療を希望される患者さんには最善の治療を提供いたします。またクリッピング術に関しては場合によっては通常頭開術より小さくて剃髪の必要のない鍵穴手術(キーホールサージャリー)を行っており、現在220例以上と日本で一番の手術症例を合併症約1%の障害率で手術しております。術前の徹底的なコンピュターによるシミュレーショで安全・確実な手術を心がけております。

我々の行っている開頭の実際:シミュレーション

開頭のシミュレーション画像
開頭のシミュレーション画像

くも膜下出血
主に脳動脈瘤の破裂により発症します。破裂した脳動脈瘤は高率に再破裂し生命に危険が及ぶことがありますので、できるだけ早く脳動脈瘤を見つけて再破裂を予防する治療を行う必要があります。治療法には、開頭術による脳動脈瘤頸部クリッピング術と血管内手術による脳動脈瘤コイル塞栓術があります。最近の成績では、80歳以下で重症くも膜下出血でなければ、73.4%の方が予後良好でした。

脳内出血
多くは高血圧が原因ですが、当科では、患者さんに侵襲の少ない神経内視鏡を用いた脳内血腫除去術を積極的に行なっています。

虚血性脳血管障害(脳梗塞など)
急性期の脳梗塞に対する血栓溶解療法をいつでも行なえる体制を整えています。また、脳梗塞が切迫している動脈狭窄症の患者さんに対する頸部内頸動脈血栓内膜剥離術や血行再建術(頭蓋内外血管バイパス術)、血管内手術(ステント留置術)なども積極的に行なっています。
また、脳の血管が広範囲に細くなるもやもや病に対する血行再建術も積極的に行なっています。

頭部外傷全般
軽症から重症頭部外傷まで、当院救急部と連携して、24時間いつでも緊急対応できるような体制で診療を行なっています。

水頭症全般
水頭症には先天性水頭症、脳腫瘍やくも膜下出血に伴う水頭症、高齢者にみられる特発性正常圧水頭症などがあります。特発性正常圧水頭症は、痴呆、歩行障害、尿失禁が主な症状ですが、シャント手術により改善します。閉塞性水頭症の治療に対しては、神経内視鏡による低侵襲手術に積極的に取り組み良好な成績を得ています。

脊椎・脊髄疾患
脊髄腫瘍、脊髄空洞症、変形性頸椎症などがあります。四肢の運動感覚障害、排尿排便障害等の症状があれば、外科的治療が必要になります。手術は、すべて顕微鏡を用いて行ない、患者さんの機能予後を考えた手術法を選択するようにしています。

脳腫瘍

脳腫瘍は、頭蓋腔内に発生する腫瘍の総称ですが、発生母地、腫瘍の発育速度や悪性度により様々な種類があり、大別しても20種類近くあります。当科では、すべての脳腫瘍の治療に取り組んでいますが、そのなかでも、患者さんが多く診療の中心になっている代表的な脳腫瘍の診療について紹介します。


頭蓋底腫瘍
頭蓋内深部にある頭蓋底部には良性や悪性の腫瘍が発生します。この部分の腫瘍の治療は困難な場合が多く、特殊な手術(頭蓋底手術)が必要となります。当院では各種の頭蓋底外科手術法を駆使し、この困難な頭蓋底腫瘍を治療いたします。

術後のレントゲン写真

術前 巨大脳腫瘍

術後

術後画像

悪性神経膠腫(悪性グリオーマ)
悪性神経膠腫(神経膠芽腫と退形成神経膠腫の2種類をまとめて悪性神経膠腫と言います)は、脳腫瘍のなかでも極めて予後が不良な悪性腫瘍ですが、当科では多剤化学療法を悪性神経膠腫の患者さんを対象に実施し良好な成績を得てきました。特に、最近5年間とそれ以前の5年間を比較した検討では、患者さんの生存期間に統計的に有意な延長を認めています。現在、昨年から保健適応された新化学療法剤テモゾロマイドを用いた多剤化学療法も、大学の倫理委員会の承認を得て行なっています。

下垂体腺腫
近年増加傾向にある良性腫瘍に下垂体腺腫があります。下垂体腺腫は、腫瘍を摘出するだけでなく術前後の下垂体ホルモンの機能が問題になります。非機能性下垂体腺腫に対する検討では、術後に下垂体機能の部分的な回復が認められ、術後に新たにホルモン補充療法を必要とした患者さんは、4%に過ぎませんでした。
その他、頻度の高い良性腫瘍に髄膜種や聴神経鞘腫があります。治療の基本はいずれも開頭腫瘍摘出術ですが、県内にあるガンマナイフ治療やサイバーナイフ治療の施設とも提携して、患者さんの機能予後を最優先にした診療を行なっています。

鍵穴手術による脳動脈瘤クリッピング術や頚部内頚動脈血栓内剥離術などの脳血管障害の外科治療や頭蓋底外科テクニックを用いた脳腫瘍の治療を専門にしております。各種脳モニタリングを用いたより安全な顕微鏡手術、定位的放射線治療と化学・免疫療法の併用療法、神経内視鏡を用いた低侵襲手術や脳血管内治療など、可能な限り患者さんに負担をかけない医療を目指して診療を行なっています。また、クモ膜下出血などの脳血管障害や重症頭部外傷に対しては、救命救急センターにおいて24時間体制で対応しています。

  1. 悪性神経膠腫に対する多剤化学療法(TAV Feron 療法)
  2. MEPによる術中モニターによる安全な手術
  3. 脳血管障害患者に対する血小板凝集能検査
外来患者数 約9,500名/年
入院患者数 約500名/年
手術件数 約250名/年
病床数 32床(小児、救急病棟を除く)

その他症例数(2011年実績)

脳腫瘍 89例/年間
脊髄疾患 2例/年間
脳動脈瘤 43例/年間
その他脳血管障害 62例/年間

手術用顕微鏡2台、MRI2台(3.0Tと1.5T)、CT2台、DSA、SPECT、神経内視鏡

診療受付時間について

  • 受付時間 08:30~11:00
  • 診療時間 08:30~17:00
  • 休診日 土曜、日曜、休日
  • 面会時間 13:00~20:00
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