膠原病・アレルギー内科
診療スタッフ
- 講師伊藤 健司
- 職位講師
- 専門分野日本リウマチ学会指導医・専門医
日本リウマチ学会評議員
日本内科学会 総合内科専門医
- 常勤医師堀越 英之
- 職位助教/常勤医師
- 専門分野日本リウマチ学会指導医・専門医
診療日
診療内容
関節リウマチをはじめとして膠原病(全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、全身性強皮症、皮膚筋炎/多発性筋炎、ベーチェット病、シェーグレン症候群、大動脈炎症候群などの血管炎症候群など)を対象としています。 当院は日本リウマチ学会教育認定施設です。
疾患診療別内容および治療内容
関節リウマチ
「関節が痛い」を主訴とする関節リウマチと鑑別を要する病気は多岐にわたりますが、速やかに適切な診断・治療を進めます。
関節リウマチは「抗サイトカイン療法」の登場によって、近年その予後が飛躍的に改善致しました。生物学的製剤に加え、今後も効果的な種々の製剤の登場が期待されており、当院でも患者様の予後の改善のために積極的にその治療法を取り入れて参ります。
膠原病(全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、全身性強皮症、皮膚筋炎/多発性筋炎、シェーグレン症候群、ベーチェット病、大動脈炎症候群などの血管炎症候群など)
これらの病気では多臓器にわたる全身的な病変が問題となることも多いですが、主治医が中心となって他診療科と協力して全身を総合的に把握して診断・治療を進めていきます。
膠原病は近年、診断・治療法が劇的に進歩しており、早期発見、適切な治療によって寛解状態を長く維持する事が可能な疾患となりました。しかしながら、難治性病態が未だ存在するのも事実です。当院でも世界最先端の情報を常に取り入れ、患者様一人一人の病態に真摯に向き合い、克服を目指して全力を尽くして参ります。
患者数、症例数
入院患者数 | 年間80~90名 |
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外来予約患者数 | 20~25名/日 |
外来日 | 月~金 |
病床数 | 9床 |
お知らせ
「慢性炎症性疾患(特にリウマチ性多発筋痛症と成人スチル病)の鑑別診断における18F-FDG PET/CTの有用性に関する研究」のお知らせとお願い
●研究の対象となる方
過去にリウマチ性多発筋痛症と成人スチル病と診断された患者さんで、治療前に18F-FDG PET/CTを撮影し、その後の12か月間のデータが存在する方
●お知らせ
リウマチや膠原病はいまだに原因不明の病気です。その中でも、リウマチ性多発筋痛症や成人スチル病はともに関節痛をおこし、発熱や皮膚の症状などが出現する慢性的に全身の炎症が引き起こされる病気ですが、どちらもその病気の診断に特異的な検査がありません。また感染症や悪性腫瘍が原因で同様の症状をひきおこすことが知られており、その原因検索のために、全身の検査が必要とされています。
そういう中で、最近、従来の検査と比較し、18F-FDG PET/CTという検査の有用性が報告されています。18F-FDG PET/CTは、がんの診断のための検査として健康保険で認められ、広く利用されています。18F-FDG PET/CTとは、FDG(エフデージー、18Fフルオロデオキシグルコースの略)というブドウ糖代謝を診断することができる放射性薬剤を注射し、この薬剤ががんの病巣に集まる様子を画像化して診断する検査です。撮影のためにPET(ペット、Positron Emission Tomography、陽電子放射線断層撮影の略)という機械を使います。最近はCTと組み合わせて撮影することで、より診断の精度が向上しました。
実は、炎症、がん、どちらにもブドウ糖が使われ、FDGが集まります。そのため、18F-FDG PET/CTは炎症の原因の診断にも役に立つのではないかと研究が進められています。リウマチ性多発筋痛症や成人スチル病に関しても、従来の全身検査法(CT検査)ではわからない、関節や骨髄、リンパ節へFDGが集まるという報告があり、今まで診断が困難であった病気の診断が可能になると期待されています。しかし、18F-FDG PET/CTによる慢性炎症性疾患の診断についてはまだ十分なデータがなく、健康保険には認められていません。
今回の研究では、慢性炎症性疾患(リウマチ性多発筋痛症と成人スチル病)の診断のために、18F-FDG PET/CTがどのように役立つのかを調べることです。
研究対象となる患者さんは上記3に記載されている通りです。
患者さんの臨床データはID等の個人情報とは無関係な番号付与による匿名化によって管理され、その他通常の診療と同様にプライバシーが保護されます。
また、現在及びこれまでに、防衛医科大学校病院で慢性炎症性疾患(リウマチ性多発筋痛症及び成人スチル病)の治療をされた方で、ご自分の治療経過等の臨床データを研究に使わないで欲しい、というご希望が有れば、研究リストの連絡先までご連絡をいただきますようお願いします。
なお、研究への使用の拒否の意思を表明されても、防衛医科大学校病院膠原病・アレルギー内科における診療には全く何の影響もなく、いかなる意味においても不利益をこうむることはありません。
研究代表者・照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先
〒359-8513 埼玉県所沢市並木3-2
防衛医科大学校病院 内科学講座 膠原病・アレルギー内科
TEL:04-2995-1511(代表)
研究主任者 伊藤 健司
「関節リウマチ患者におけるリンパ増殖性疾患に関する研究」のお知らせとお願い
●当院では「関節リウマチ患者におけるリンパ増殖性疾患に関する研究」を実施しております。この研究は一般社団法人 日本リウマチ学会が中心となって、関節リウマチの治療をより安全に行うために全国規模で実施中の多施設共同研究です。2011年4月1日から2011年7月31日の間に当院を受診された患者さんについて、この間の最初の受診日から3年間のデータについて診療録を用いて調査します。
●リンパ増殖性疾患とは、人間の体を外敵から守る仕組みである免疫を担当するリンパ球が増えてしまう疾患です。症状としては、リンパ節が腫れたり、リンパ節以外の組織にリンパ球が集まって腫瘤を形成したりします。リンパ増殖性疾患の中にリンパ球のがんであるリンパ腫も含まれています。
●「関節リウマチ患者におけるリンパ増殖性疾患に関する研究」の研究目的・研究内容は以下の通りです。患者さんご自身のこの研究への登録の有・無については主治医にお問い合わせ下さい。
【研究目的】
日本人関節リウマチ患者におけるリンパ増殖性疾患の頻度、特徴、行われた治療、その後の経過などを調査します。
【研究内容】
1. 研究予定
研究実施期間は当院の倫理審査委員会承認から2020年3月31日までです。
研究開始時 :院内ポスター掲示により研究内容を公開します
研究対象者の同定:登録基準を満たす患者さんを診療録から同定します
研究の実施 :診療録から臨床情報を収集します
臨床情報の提出 :症例報告書を記載し、研究本部へ送付します
臨床情報の解析 :研究本部で収集した臨床情報を集計、解析します
結果の公表 :専門学会、医学雑誌等で研究成果を報告します
2. 研究の対象となる方
① 2011年4月1日から2011年7月31日の4か月間に一度でも当院を受診された20歳以上の関節リウマチ患者
さんで、同期間中の受診日が早い順に300名の方を対象とします。
② 同期間中の受診日から3年間(観察期間)のデータを診療録から収集します。
③ 3年間の観察期間中にリンパ増殖性疾患を発現した場合は、発現時からさらに5年間のデータを診療録から
収集します。
3. この研究で収集するデータ
① 医療機関名、診療科名
② 性別
③ 生年月日
④ 2011年4月1日から2011年7月31日の間の最初の受診時
⑤ 合併症の有無・病名
⑥ 悪性腫瘍の既往・合併
⑦ 関節リウマチの治療薬
⑧ その他の免疫抑制治療、化学療法、放射線療法の有・無と種類
⑨ 赤沈、CRP、LDH、腫脹関節数、圧痛関節数、医師・患者による活動性評価
⑩ 3年間の観察期間中の生存、通院状況(死亡の場合は日付と死因、通院中止の場合は中止日)
⑪ リンパ増殖性疾患の有・無と種類
⑫ リンパ増殖性疾患を発症した場合には、その検査結果、治療内容、治療効果など
*データの収集は担当医が行いますので、患者さんには特別にお願いすることはありません
この研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を守って実施されます。既に得られた診療録のデータのみを使用する研究ですので、患者さんお一人ずつの書面あるいは口頭でのご同意は頂かずに、この掲示などによる患者さんへのお知らせをもってこの研究の対象となる患者さんからのご同意を頂いたものとして実施されます。収集したデータは個人が特定できないように通し番号を付与した後、下記の研究本部に送付し、厳重な管理のもとで保管されます。通し番号と個人の対応表は当施設で厳重に管理します。研究結果は、個人が特定出来ない形式で発表されます。患者さんにおかれましては研究の趣旨をご理解いただき、研究へのご協力を賜りますようお願い申し上げます。
万が一、この研究へのご参加をご希望されない場合、途中からご参加取りやめを希望される場合には、担当医に直接お申し出頂くか、下記の研究本部へご連絡ください。ご希望に合わせて対応いたします。研究に関するご質問は、担当医あるいは下記研究本部がお受けします。
【利益相反について】
本研究は、一般社団法人 日本リウマチ学会の資金、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター リウマチ性疾患薬剤疫学研究部門の研究費を用いて行われています。リウマチ性疾患薬剤疫学研究部門は、武田薬品工業株式会社、あゆみ製薬株式会社(旧:参天製薬)からの寄付金により運営されています。研究の計画・実施にこれらの企業は関与していません。また、学会発表や論文の公表にあたっては、資金について公表し、研究の透明化を図って参ります。
※利益相反とは:研究者が企業など、自分の所属する機関以外から研究資金等を提供してもらうことによって、研究結果が特定の企業にとって都合のよいものになっているのではないか・研究結果の公表が公正に行われないのではないかなどの疑問が第三者から見て生じかねない状態のことを指します。
研究全体の総括責任者(研究本部)
東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター
リウマチ性疾患薬剤疫学研究部門 特任教授 針谷正祥
住所:東京都東京都新宿区河田町1-22
電話 03-3353-8112(34325)
FAX 03-5269-1726
受付時間:月曜から金曜午前10時から午後4時 (土曜・日曜・祝日はお休みです)
診療科責任者
〒359-8513 埼玉県所沢市並木3-2
防衛医科大学校病院 膠原病・アレルギー内科
TEL:04-2995-1511(代表)
伊藤 健司